膝の内側が痛い|鵞足炎とは何か、見分け方と対処法

結論

膝の内側が痛いとき、押す位置で原因が分かれます。

膝の関節の線から3〜5cm下なら鵞足炎。関節の線そのものなら半月板や変形性膝関節症を疑います。

膝が崩れる、引っかかる、強く腫れている場合は整形外科へ行ってください。

階段の上り下りで、膝の内側が痛い。立ち上がるときに痛む。運動のあとにつらくなる。

膝の内側が痛いとき、考えられる原因は主に3つです。この記事では、押す位置で見分ける方法をお伝えします。

まず、押す位置を確かめてください

椅子に座り、膝を90度くらいに曲げます。膝の内側を、上から下へ順に押してみてください。

  1. 膝のお皿の内側あたり
  2. 膝が曲がるところの線(関節裂隙)
  3. その線から3〜5cm下、すねの内側

どこでいちばん反応が出るか。ここが原因を分ける最大の手がかりです。

原因1|鵞足炎(がそくえん)

膝の内側が痛い方で、もっとも多い原因のひとつです。

膝の内側の少し下に、太ももから来る3つの筋肉の腱が集まって付着しています。その形がガチョウの足に似ていることから「鵞足」と呼ばれます。

ここに負担が集まると、腱や、その下にある滑液包という袋に炎症が起こります。

こんな特徴があります
  • 膝の関節の線から3〜5cm下を押すと痛い
  • ピンポイントで「ここ」と指せる
  • 階段の上り下りで痛む
  • 立ち上がる瞬間に痛む
  • 運動のあとにつらくなる
  • 膝を曲げ伸ばしすると引っかかる感じがある
起こりやすい条件
  • ランニング、特に距離が増えた時期
  • 水泳の平泳ぎ(キック動作で内側に負担)
  • サッカーなど方向転換の多い競技
  • О脚傾向がある
  • 太ももの裏と内側が硬い
  • 扁平足、着地で足が内側に倒れる

POINT

鵞足炎は使いすぎ(オーバーユース)で起こります。ただし、同じ練習量でも痛くなる人とならない人がいます。違いを生むのは、股関節の使い方と足首の動きです。

原因2|内側半月板の損傷

膝の関節の中には、クッションの役割をする半月板があります。内側の半月板が傷つくと、膝の内側が痛くなります。

こんな特徴があります
  • 膝の関節の線そのものを押すと痛い
  • 深くしゃがむと痛む、しゃがめない
  • 膝の中で「引っかかる」感じがある
  • 膝が急に動かなくなることがある(ロッキング)
  • ひねった記憶がある
  • 腫れることがある
半月板損傷を疑うサイン
  • 膝の中で引っかかる、ゴリッと音がする
  • 膝が急に伸びなくなる、曲がらなくなる
  • 膝に力が入らず、ガクッと崩れる
  • 腫れが引かない

これらは画像検査でなければ分かりません。MRIが必要になります。整形外科を受診してください。

原因3|変形性膝関節症

年齢とともに、膝の軟骨の状態が変わってきます。内側から負担がかかりやすいため、内側の痛みとして出ることが多くあります。

こんな特徴があります
  • 立ち上がるときに痛む
  • 階段の下りがとくにつらい
  • 朝、動き始めにこわばる
  • 正座がしにくくなった
  • О脚が進んできた気がする
  • 50代以降で、徐々に出てきた

スポーツで急に出たのか、年齢とともに徐々に出てきたのか。ここが鵞足炎との大きな違いです。

3つの見分け方まとめ
原因押して痛い位置特徴
鵞足炎 関節の線から3〜5cm下 ピンポイント。運動後につらい
内側半月板 関節の線そのもの 引っかかる、深くしゃがめない
変形性膝関節症 関節の線あたり、広め 立ち上がり、階段の下り。朝のこわばり

POINT

膝の内側が痛いとき、指1本で痛む場所を示せるかどうかが判断材料になります。示せるなら鵞足炎、「このあたり全体」なら関節の問題の可能性があります。

鵞足炎の場合、自宅でできること
1|太ももの裏を伸ばす
  1. 椅子に浅く腰かけます
  2. 痛むほうの脚を前に伸ばし、かかとを床につけます
  3. 背すじを伸ばしたまま、上体をゆっくり前に倒します
  4. 太ももの裏が伸びる感覚があればOK。20〜30秒
  5. 左右2セットずつ

鵞足に付く筋肉のうち2つは、太ももの裏から来ています。ここが硬いと、膝の内側が引っぱられ続けます。

2|太ももの内側を伸ばす
  1. 床に座り、足の裏を合わせます
  2. 膝を外側に開き、かかとを体に近づけます
  3. 背すじを伸ばしたまま、上体を前に倒します
  4. 内ももが伸びる感覚があればOK。20〜30秒
3|お尻の外側を鍛える
  1. 横向きに寝て、下の脚を軽く曲げます
  2. 上の脚をまっすぐ伸ばしたまま持ち上げます
  3. 20回×2セット。左右とも

お尻の外側が働くようになると、着地のたびに膝が内側へ入る動きが変わってきます。膝が内側に入ると、鵞足に負担が集まります。

4|練習環境を見直す
  • 走行距離は週10%以上増やさない
  • 階段の上り下りを一時的に減らす
  • 平泳ぎのキックを控える
  • シューズのソールの減り方を確認する

※感じ方には個人差があります。痛みが強く出る場合はすぐに中止してください。
※無理のない範囲で行ってください。

こういう場合は整形外科へ
先に受診すべきサイン
  • ひねった直後から強く腫れている
  • 膝に力が入らず、ガクッと崩れる
  • 膝が完全に伸びない、曲がらない
  • 膝の中で「引っかかる」感じがある
  • 熱を持っている、赤くなっている
  • 発熱をともなう
  • 痛みで体重をかけられない

半月板や靭帯の損傷、関節の炎症が疑われます。画像検査が必要です。

よくある質問

鵞足炎は何科に行けばいいですか?

整形外科です。レントゲンで骨の状態を確認し、必要に応じてエコーやMRIで半月板の状態を見ます。鵞足炎そのものはレントゲンに写りませんが、他の原因を除外できるのが受診の意味です。

走ってもいいですか?

痛みの程度によります。走っている最中、走り終わって数時間後、翌朝。このどれかで痛むなら、距離やコースを調整してください。階段の多いコースは一時的に避けたほうがよいです。

痛むところを冷やすべきですか、温めるべきですか?

運動直後に熱感があるなら冷やしてください。15分程度、タオル越しに。それ以外の時期は、温めて血流を促すほうが向いていることが多いです。お風呂でしっかり温まってからストレッチをすると伸びやすくなります。

サポーターは効きますか?

その場の負担を減らす助けにはなります。ただ、原因そのものに働きかけるものではありません。外せば元の状態に戻るため、ストレッチと並行して使ってください。

О脚だと鵞足炎になりやすいですか?

О脚傾向があると、膝の内側に負担が集まりやすくなります。ただ、О脚そのものより、着地で膝が内側に入る動きのほうが影響が大きい。お尻の外側の筋肉が働くようになると、その動きが変わってきます。

当院での進め方

かふう西台整骨院では、まず膝の内側のどこを押すと痛むかを指で確かめます。関節の線から3〜5cm下なのか、線そのものなのか。ここで見立てが変わるからです。

半月板や関節の問題を疑うサインがある場合は、施術より先に整形外科の受診をご案内します。病院に行くべき方を通わせ続けるのは、私たちの仕事ではないと考えています。

あわせて、股関節と足首の動き、お尻の筋肉の働きを確認します。膝は股関節と足首にはさまれた関節です。上下のどちらかが動かなければ、そのしわ寄せが膝に来ます。

施術は鍼灸で行い、手技は使いません。膝関節やお皿のまわりに直接鍼を刺すこともありません。離れた場所のツボを使い、押して痛い場所の変化をご自身で確かめていただきながら進めます。

※お身体の状態や経過には個人差があります。
※本記事は一般的な情報提供であり、診断にかわるものではありません。

膝の内側の痛みで
お困りではありませんか

かふう西台整骨院では、押して痛い場所を確かめてから施術します。
当院でお受けできる状態かどうかも含めて、お答えします。

かふう西台整骨院|〒664-0875 兵庫県伊丹市野間北2-10-17|TEL 072-779-5345
完全予約制/駐車場1台あり/腕と足の鍼灸治療協会 会員院

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