結論
ランナー膝のストレッチで伸ばすのは、膝ではありません。
お尻の外側、太ももの外側、そして股関節の前。この3か所です。痛む膝の外側を直接ほぐしても、負担を集めている場所は変わりません。
膝が崩れる、引っかかる、強く腫れている場合は整形外科へ。
走っていると、膝の外側が痛くなる。走り始めは平気なのに、ある程度の距離から痛み出す。下り坂がつらい。
腸脛靭帯炎、いわゆるランナー膝です。この記事では、ランナー膝のストレッチを3つお伝えします。
太ももの外側に、骨盤から膝まで走る「腸脛靭帯」という組織があります。
膝を曲げ伸ばしするたびに、この靭帯が膝の外側にある骨の出っ張りを乗り越えます。走るたび、この動きが繰り返される。摩擦が積み重なって痛みが出るのが、ランナー膝です。
- 走り始めは平気で、ある程度走ってから痛くなる
- 下り坂や階段の下りでつらい
- 膝を軽く曲げた角度でいちばん痛む
- 膝の外側を押すとピンポイントで痛い
- 休むと軽くなるが、再開すると戻る
POINT
「走り始めより、途中から痛くなる」というのが特徴的です。摩擦が積み重なって痛みが出るため、距離が伸びるほどつらくなります。
ここが、ランナー膝のストレッチで最も誤解されている点です。
痛むのは膝の外側ですが、そこを引っぱっているのは、もっと上にある組織です。
| 負担を集める要素 | どう関係するか |
|---|---|
| お尻の外側の筋肉 | 働きが弱いと、着地のたびに膝が内側へ入ります。その分、腸脛靭帯が引っぱられます |
| 太ももの外側 | 硬くなると、腸脛靭帯の張力が上がり、摩擦が強くなります |
| 股関節の前側 | 縮んでいると、骨盤が前に傾き、外側への負担が増えます |
| 足首の動き | 硬いと、着地の衝撃が膝に集まります |
だから、ランナー膝のストレッチはこの上流を狙います。
- 椅子に浅く腰かけます
- 痛むほうの足首を、反対側の膝の上に乗せて4の字をつくります
- 背すじを伸ばしたまま、上体をゆっくり前に倒します
- お尻の奥が伸びる感覚があればOK。20〜30秒キープ
- 左右2セットずつ
デスクワークの合間にそのままできます。お尻の外側が硬いランナーは非常に多いので、まずここから。
- 横向きに寝て、痛むほうを下にします
- 太ももの外側にフォームローラーを当てます
- 腰から膝の少し上まで、ゆっくり転がします
- 1分程度。左右とも
- 痛む場所を直接ローラーで押しつぶさない
- 骨の出っ張りの上は避ける
- 「痛気持ちいい」ではなく「気持ちいい」で止める
炎症が起きている場所に強い刺激を加えると、翌日に重くなることがあります。
- 片膝立ちになります(痛むほうの膝を床に)
- 後ろ脚側のお尻を軽く締めます
- 体重をゆっくり前へ移動させます
- 太ももの付け根の前側が伸びる感覚があればOK。20〜30秒
- 左右2セットずつ
座り時間が長い方は、ここが縮んでいます。骨盤が前に傾いたまま走ると、外側への負担が増えます。
※感じ方には個人差があります。痛みが強く出る場合はすぐに中止してください。
※無理のない範囲で行ってください。
ランナー膝のストレッチだけでは足りません。伸ばすのと同時に、働かせることが必要です。
- 横向きに寝て、下の脚を軽く曲げます
- 上の脚をまっすぐ伸ばしたまま、ゆっくり持ち上げます
- つま先が上を向かないよう、やや下向きに保ちます
- 20回×2セット。左右とも
お尻の外側が働くようになると、着地で膝が内側へ入る動きが変わってきます。
- 走行距離は週10%以上増やさない
- 下り坂の多いコースを一時的に避ける
- 同じ方向にばかり周回しない(トラックなど)
- 路面がずっと傾いている道を避ける
- シューズのソールの減り方を確認する
POINT
意外に見落とされるのが路面の傾きです。道路は水はけのために端が低くなっています。いつも同じ側を走っていると、片脚だけに偏った負担がかかり続けます。
- ひねった直後から強く腫れている
- 膝に力が入らず、ガクッと崩れる
- 膝が完全に伸びない、曲がらない
- 膝の中で「引っかかる」感じがある
- 熱を持っている、赤くなっている
- 痛みで体重をかけられない
ランナー膝のストレッチで対処する段階ではありません。画像検査が必要です。
走りながらストレッチを続けてもいいですか?
痛みの程度によります。走っている最中に痛む、走り終わって数時間後に痛む、翌朝に痛む。このどれかが出るなら、距離やコースを調整してください。完全に止める必要があるかどうかは状態次第です。
ストレッチはいつやるのが効果的ですか?
お風呂上がり10分以内がもっとも伸びやすいタイミングです。走る前にやる場合は、静かに伸ばすより軽く動かすほうが向いています。走ったあとは、静かに伸ばしてください。
フォームローラーがありません
テニスボールでも代用できます。横向きに寝て、太ももの外側の下に置き、ゆっくり転がしてください。ただし圧が強くなりやすいので、体重をかけすぎないよう注意してください。
どのくらい続ければいいですか?
まず2週間を目安にしてください。それで走ったときの痛みの出方が変わるかどうかを見ます。変化があれば続ける価値があります。まったく変わらない場合は、別の要因を考える段階です。
サポーターは使ったほうがいいですか?
膝の外側を圧迫するタイプは、その場の負担を減らす助けになります。ただ、原因そのものに働きかけるものではありません。ストレッチと並行して使ってください。
かふう西台整骨院では、まず押して痛い場所を指で特定するところから始めます。膝の外側なのか、内側の少し下なのか、お皿の下なのか。ここで見立てが変わります。
あわせて、股関節と足首の動き、お尻の筋肉の働きを確認します。膝は股関節と足首にはさまれた関節です。上下のどちらかが動かなければ、そのしわ寄せが膝に来ます。
施術は鍼灸で行い、手技は使いません。膝関節やお皿のまわりに直接鍼を刺すこともありません。離れた場所のツボを使い、押して痛い場所の変化をご自身で確かめていただきながら進めます。
院長は「腕と足の鍼灸治療協会」の会員です。また現在もS.CインテルナシオナルでU-15のコーチを務めています。競技を続けながらの進め方も、練習の実情を踏まえてご相談できます。
※お身体の状態や経過には個人差があります。
※本記事は一般的な情報提供であり、診断にかわるものではありません。
変わらないという方へ
かふう西台整骨院では、押して痛い場所を確かめてから施術します。
当院でお受けできる状態かどうかも含めて、お答えします。
かふう西台整骨院|〒664-0875 兵庫県伊丹市野間北2-10-17|TEL 072-779-5345
完全予約制/駐車場1台あり/腕と足の鍼灸治療協会 会員院

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